2006年08月03日

宇宙へ行ってくるぜ・その207(ドンド星)

われわれ一行は王宮の大食堂へと着いた。
あれ?何かいつもと雰囲気が違うな。
テーブルの上には大きな水晶の鉢が並べられ、その中には色とり
どりの花が目いっぱい飾られている。
ピュリ王やアメホメ王妃を始め、アンニンア首席補佐官、ルルル
、ソクロー補佐官などの政府高官たちも既に席についていた。
私はすぐにピンと来た。
ピュリ王が立ち上がり、嬉しそうにニコニコしながら、
「いや、先生。おめでとうございます、昨夜はうちのじゃじゃ馬
と結婚されたと先ほど聞きました。それで、お祝いとしてみんな
急遽、こうして集まっております。それにしても、よくメメイフ
がその気になってくれたものですな、ワシは今まで姫は男嫌いか
と思っておりました。これでやっと安心しました、わがデイオチ
コにうまく跡継ぎが出来ればこれに過ぎる喜びはありません」
と、祝いの言葉を述べた。
どうもピュリ王は、私のことを天使と思っているらしく満面の
笑みであった。(天使を婿にしたんだからね・・)
まあ、それほどホオマンケとの争いに疲れていたのかも・・。
私が来なかったら、デイオは絶滅していたのは確実だったしね。
あのクーン族のようにさ、民族の消滅だ。

王妃やアンニンア達も次々に立ち上がって祝いの言葉を述べる。

亜季が、私に向かって笑顔で、
「センセ、おめでとうね。メメイフみたいな美女を嫁さんにして
ほんまに嬉しいやろね。メメイフはうちの前世の妹なんよ、それ
、彼女から聞いてるやろ」
「うん、なんか分からんが、そうらしいな。しかしな、俺はさ、
スクスクンとも事実上の夫婦になってるしさ、困ったなぁ」
「センセ、それはそれでいいと。スクスクンもすべて承知なん
や、これでこの2つの国が上手く調和するやんね」
「何だ、おい。なにか俺をだしにしてないか?そっか、そういう
ことだったのか、これは・・・。よし、分かった、じゃあ、しば
らくそうするか」
「そうやないよ、ま、それもあるけどさ。メメイフは男嫌いなん
よ、ほんまに。今までピュリ王がどんな言っても駄目やねん、
それがセンセには最初っからぞっこんだからさ、縁って不思議よ
ねぇ・・エヘヘヘ」

キャシーも笑いながら、
「センセイ、少し焼けるけど、おめでとう。これでこの星の緑化
は、きっと上手くいくわ、神様のお計らいってほんとに素敵ね」
「うん、そうだな。でも、お前、そんな焼くんじゃないよ、これ
って俺が望んだ訳じゃないし・・。メメイフが言うには前世から
の彼女と夫婦約束の縁らしいんだ」
「バカね、わたしも霊能者よ、ちゃんと分かってるわ。ほんの
冗談よ、センセイってすぐ真に受けるんだから可愛いわね・・」
私も笑って、
「でもな、話を聞くとメメイフも実はお前たちのお仲間らしい
んだ。あのスクスクンは凄い超能力者だけどさ、メメイフも亜季
にキッチリとパワーを入れて貰えよ。今後、もし何かあった時に
自分で自分を守る為にさ」
私がそう言うとメメイフは素直に、
「うん、そうする。亜季姉さん、よろしくね。お願いします」

私とメメイフの新婚生活は、それから僅か3日間だけであった。
4日後から、われわれ一同、多忙を極めたね。
まずデイオの山から水路を通して澄み切った水を砂漠へと導く。
それからウンリュウでテンマまで戻り、例の緑化の為の特殊な
クスリを取りに行った。
ついでに物理学者の原口も連れてきた、それからウンリュウで
砂漠の大半に秘密のクスリを撒く。
その頃までにはジンエル宰相の指揮下、ヒロヒイ軍務大臣率いる
ホオマンケの軍隊が草原から大量の植物の種を採取していた。
砂漠に、その種をウンリュウ2機で撒き散らす。
ホオマンケの、もう1人の大臣シシカウは、あの懐かしい島へ
戻っていた、スクスクン女王について暮らした島だ。
その島で例の大木から苗を作っていた、枝を挿し木して大量に
育てている。
この星では気温が凄く高い、肥料をやれば苗はどんどん成長して
いく。地球の熱帯地域では栄養分が無いので木が育つのに時間が
掛かるが、この星では養分が実に豊富である。
私でもビックリするくらいの速度で伸びていく、だからあんな
大木になってたんだな。
しかも木の密度は濃いし、木目も素晴らしい。
わが地球で言うと、銘木の黒檀か紫檀といったところである。

そんなに時間を必要とせずに砂漠地帯に雑多な草が生えだした。
まあ、私の秘密のクスリの力もあるが、やはり草の持つ生命力が
実に強いんだな。流石、恐竜がこの草で生き延びてる訳だ。
(まあ、恐竜にとってこの星の気温が高くて生存に適している
のが一番の理由だが・・やはり草の力は侮れない)
私はそれを見たとき、自然の力の素晴らしさに素直に感動した。
なんという凄い回復力だ、これが本当の自然力なんだ。
草が生えれば、ただちに木の苗を植樹する・・・。
こういう手順でないと植樹は必ず失敗する、よく地球でも失敗し
ていたのはこういう手順を知らなかったからだ。
(地球の一部でボランテイア団体が植樹している所もあったが、
すぐに枯れることが殆どであった。しかし国家でやったところ
など皆無であった、そんなバカらしいことに使うような税金は
どこの国にも無いんだろうね、アハハハ)

或いは地域住民が飼っているヤギなど家畜の餌になってしまって
いたね。住民だってそこに餌があれば自分の家畜に喰わせたい
んだ、それは住民のエゴであるがまたそれも仕方が無いことで
ある。遥々と遠くから、ご苦労なことだが、何のことは無い家畜
の餌を運んでるだけだったね、実際には。
こういう賽の河原みたいな、イタチゴッコを繰り返していただけ
なんだ、結局、地球に緑は二度と戻らなかった。

地球では緑が減る一方であったが誰も何もしないんだよ。
(酸素を供給してくれる緑がいかに大切なのか、可哀想に誰も
理解が出来なかったんだ。緑がなきゃ人間は生きていけない
んだが、それよりもみんな目先だけの金儲けに忙しかったん
だろうな)
もっと本当の自然を知らなければならんのだ、大学を出ただけの
学者どもにはそういう自然に学ぶという人間本来の知恵がない。
いわゆる学者バカ、専門バカだから如何しようもないんだ。
そもそも俺が木を植えてやろうかという、思い上がった態度から
してなっていない、自然から学ばせて貰うという謙虚な態度では
ないから何をやっても失敗するんだ。


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posted by 藤原青龍 at 13:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新宇宙物語
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